ソフトウェア情報学部(東京キャンパス)大川博督准教授の共著論文「Dynamical von Zeipel-Lidov-Kozai oscillations of a binary on a spherical orbit around a rotating supermassive black hole」が国際誌Physical Review Dに掲載されました。

 私たちの銀河中心で見つかっている超巨大ブラックホールは太陽の400万倍もの質量があります。多くの他の銀河中心にも同様に超巨大ブラックホールが存在すると予想されています。このようなブラックホール周辺の星の運動から放出される重力の波を捉えることで、実はよくわかっていない重力の性質を調べることが可能になります。
 重力波を捉えるためには、運動を精確に追跡し前もって理論的に重力波の波形を計算する必要があります。本論文では一般相対論を用いて超巨大ブラックホール周りを運動する2つの星から成る連星の運動を計算し、公転軌道の傾きと軌道の楕円率が長期的な周期で振動する現象についてその詳細を明らかにしました。

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