気候変動問題の解決に向け、２０１５年にCOP21が開催され、パリ協定が採択されました。
パリ協定では平均気温の上昇を、産業革命前と比較し、2℃より十分下方に抑えること、
さらに1.5℃までに抑えるよう努力することが決められました。
そしてこの目標を達成するために、すべての国がCO2の削減目標を作成、提出し、また５年
ごとに更新、提出することが決められています。

気候変動の影響はすでにいろいろな方面に表れており、豪雨の増加、洪水の増加、台風・
ハリケーンの巨大化、森林火災の多発化などの災害が世界中で発生していることはみなさん
ご存じのことだと思います。また南極の氷の減少、シベリア凍土の融解、アマゾンの森林の減少
などが懸念されています。気温の上昇が一定程度を超えると、気候が容易に元に戻らなくなる
不可逆的リスクも科学者から指摘されています。

こうした状況の中、私たちはCO2を削減するために、まず緩和策として、省エネルギーの推進、
再生エネルギーの拡大、森林の保全と再生、植林などを進める必要があります。
社会のシステム自体を大きく変え、CO2排出実質0の世界を構築していく必要があります。

また適応策として、気候変動から受ける影響の軽減策、例えば渇水対策、治水対策、防災・
減災対策、水源の多様化、熱中症対策などを推進していく必要があります。