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遠隔ライブ授業

2020年春から姿を現し経済社会に混乱をもたらしたコロナ厄災,全国の大学で授業実施の模索が続くなか,青森大学では4月27日月曜日からZoomを使用しての遠隔授業を開始した。ライブ授業を4月から開始した大学は少ない。
 なんと前大学を退職し青森大学新任の私の授業も初日の当日1コマが入っている。研究室の整理も出来ていないなか,学生が全くいない東京キャンパスの教室から遠隔ライブ授業を開始した。初めての経験でどうなることやらと思いながら開始すると,いつの間にか教室の周りにいた職員の姿はなくなっていた。1人で誰もいない教室で講義するのも初めての不思議な経験である。
 早めに授業を切り上げると東京キャンパス事務局長から,電車での通勤はリスクも伴うし本日ライブ講義が出来たのだから,明日からは自宅でライブ授業をしてくださいと申し渡されてしまった。こうなると仕方がないと覚悟を決めるしかない。
 しかし翌日火曜日午後1時から,3限,4限,5限と3コマも授業が続く。夕刻5時50分まで長丁場である。この時間割については講義曜日と,あまり講義と講義の間が空いてしまうよりは詰まってもよいからと私から要望を出し,そのわがままを聞いて教務課が調整してくれたものだから仕方ない。仕方ないどころかありがたいと思っている。教務に感謝している。しかし大変だ。
 その4日28日は自宅のコンピュータでZoomによるライブ授業の設定を行いどうにか準備を整えた。使用するコンピュータは昨年夏だったかに買い替えた富士通製のディスクトップ・コンピュータで比較的性能が高い。知り合いの先生から,コンピュータなんてネットと文書作成,表計算くらいできればよいのだから,どうしてそんな無駄遣いする,使えなくなるまでコンピュータは使うものだと笑われていた。私もそう思う。しかしどうしても子供のように新しいものが欲しくなってしまうのだ。
 だがしかしその嘲笑されたマシンが役立つことになる。何の違和感もなく,前日大学で講義に使用した備え付けのノート型よりも画面も大きいし,音声の不満も特になかった。もっと大画面のマシンを購入しておけばなおよかったとさえ思う。
 ライブ講義で面倒なのは出席管理である。私個人としては本来,大学では出席なんて取らない方がいいと思っている。大学は自主的に学ぶ学生が講義に参加する場であり,出席しないのは学生の自由だと思っている。しかし今や多くの大学が高校並みに出席を取る時代になってしまった。残念だ。Zoom参加者名をスマホやタブレットでカメラにとり,さらにそれを見ながら出席管理システムに入力するので手間がかかる。
 それ以上に面倒なのが講義を始めると,今出席しましたなどという学生が相次ぐ。遅刻は取らないと何度も言っても聞いてない学生がいる。これはその後も続く。授業の回を重ねると,先日出席したのにその扱いになっていないから確認してくださいと申しでる。こんなに出席を気にする大学は初めの経験だ。
 学生は自身の姿をカメラに映しておくのが大学のルールだが,いつの間にかビデオ・オフにしてしまう学生,カメラが付いない,スマホだがカメラが故障しているなどと次々と名乗り出る。そのたびに講義が邪魔され,時間が少なくなる。

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