「地域の自然」(10月21日)および「経営特別講義Ⅲ」(11月18日)【担当:関智子】において、江戸川区経営企画部の椎名真雄氏および産業経済部の関山健二氏、木村浩之氏によるゲスト講義が行われました。
東京キャンパスの多くの在籍学生と教職員が暮らす江戸川区は、誕生から90年を迎え、現在は人口約69万人の街に発展しました。ご講義の中では様々なトピックが扱われましたが、その一部について、ご紹介したいと思います。
椎名真雄氏(経営企画部) 「江戸川区の概要と歴史」
海と川に囲まれ、標高が低い地理的特徴を持つ江戸川区は昔から水害に苛まれ、その克服の歴史とともに発展してきました。しかし自然災害の厳しい経験は新たな街づくりのテーマ「水の都 江戸川区」を生み、葛西臨海公園の防潮堤やスーパー堤防などによる防災の強化とともに、現在は街づくりの強みに活かされています。
令和3年に内閣府より、江戸川区は「SDGs未来都市」に選定され、さらに令和10年に「日本一の災害対応拠点」を目指す江戸川区新庁舎が完成する予定です。
関山健二氏・木村浩之氏(産業経済部)「江戸川区の産業特性と各種施策」
所得循環構造について、江戸川区と青森市の両都市の資料が提示され、その特徴の違いについて詳細の解説を受けました。江戸川区は住民が他地域の職場に通う人の割合が高いのに対し、青森市は他地域から職場として青森市に通う人の割合が多いため、所得循環はそれに伴い異なる特徴をあらわしていることを学びました。
また江戸川区は小松菜が有名であることに代表されるように、昔は農業が盛んでしたが、その産業構造は変化し、現在では建設、製造、運輸が東京都平均より比較的高い割合を示す産業となりました。
学生は自分が通学する地域と他地域を比較することから、各都市の特徴を掴むことができ、理解を深めたようです。またリアクションでは創業や外国人住民に対する支援、農業衰退への危惧などの観点から質問やコメントが寄せられました。
江戸川区と青森市は、地域を愛する住民が多く、地域力に優れる点に共通性がみられるようです。今後、益々交流が盛んになるよう活動を続けていきます!